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上場企業・上場会社

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3000番台 繊維・紙について

ここでは、証券コード(銘柄コード)が主に3000番台の業種「繊維・紙」について、いくつかの企業を例に挙げて紹介します。

「繊維産業」とは

「繊維産業」とは

大きく分けると、原料生産・中間製品の生産、最終製品生産の3段階に分けられます。「原料」とは、原糸や原綿、中間製品は染色や加工、最終製品はデザインや縫製などです。また、その3段階の工程に携わる業者の他に、商品を市場に流通させる流通業者も繊維産業に含まれます。

かつての繊維産業は、「日本のお家芸」と言われる程栄え、戦後の復興に大きく貢献した産業でした。しかし、時代が進むにつれて、繊維製品の多くが中国をはじめとした外国からの輸入に頼るようになり、国内のメーカーは厳しい経営環境を強いられるようになりました。

そのため、多くの企業では、天然繊維から化学繊維へと研究開発を移したり、バイオや医薬品、食品などの他業種へ業務転換したりと、事業構造の改革に取り組んでいます。また、市場のグローバル化に対応し、海外事業の展開に乗り出す企業も増えています。

プライム市場に上場している企業

プライム市場に上場している企業

プライム市場に上場している代表的な繊維産業の企業を紹介します。

東レ株式会社(3402)

三井グループの中核企業のひとつです。旧社名の「東洋レーヨン」から「東」と「レ」を取って「東レ」という社名になりました。

「繊維」と「プラスチック・ケミカル」を基盤事業とし、「情報通信材料・機器」「炭素繊維複合材料」へと事業を拡大しています。1964年に開発された丸洗いできる着物「シルック」や、洗濯機で洗えるセーターなどの開発に成功しました。家庭用浄水器「トレビーノ」やメガネレンズのクリーンシート「トレシー」も同企業の代表製品です。

帝人株式会社(3401)

帝人グループの中核企業であり事業持株会社です。1915年に東工業米沢人造絹糸製造所として設立、レーヨンの生産販売を展開し、1918年に帝国人造絹絲に社名を変更しました。戦後には、ナイロンを打ち出した東洋レーヨンが経営利益を伸ばし、帝人の事業は傾きかけましたが、ポリエステル製造の技術を導入したおかげで、それ以降は化学繊維メーカーとして繊維業界で地位を確立させました。現在では、高機能繊維、電子材料、ヘルスケア、ITなど様々な事業に多面的に取り組み、海外にもグループ会社を持って事業展開をしています。

紙・パルプ工業(製紙産業)とは

様々な種類の紙の生産・加工・販売をはじめ、原料のパルプを供給したり、各種紙類を製造したりする産業が「紙・パルプ工業」です。

インターネットの普及による紙離れの影響も受け、紙・板紙の国内出荷量が伸び悩んでいます。そこで、各企業はアジア・オセアニア市場をはじめとする海外事業の展開を模索するなど、事業の盛り返しを図っています。また、原料となる木材を確保するために、環境問題が深刻化する森林の保護にも取り組み、次世代のための企業のあり方にも焦点をあてた経営に目が向けられています。

プライム市場に上場している紙・パルプ業界の総合製紙企業

プライム市場に上場している紙・パルプ業界の代表的な総合製紙企業は次の通りです。

王子ホールディングス(3861)

王子製紙などの企業を持つ持株会社で、三井グループに属している企業です。1949年に北海道苫小牧市にあった王子製紙の後継会社のひとつとして設立されました。当時は、新聞用紙が主力製品でした。のちに工場を拡大し、包装用紙や上質紙などの印刷用紙の販売や、塗工紙の開発・販売にも取り組みを広げながら、様々な製紙会社との合併を繰り返して、業界内での首位の座を確立していきました。

現在では、製紙事業だけにとどまらず、「生活産業資材」、「印刷情報メディア」、「機能材」、「資源環境ビジネス」という4つの製造事業と、2つのマネジメント事業を展開しています。

日本製紙株式会社(3863)

1993年に十條製紙と山陽国策パルプという2つの企業が合併し、日本製紙株式会社が誕生しました。その後も、様々な企業との吸収・合併を繰り返し、紙・パルプ産業内のトップ企業に成長しています。

紙・パルプ事業や紙関連事業だけでなく、木材・建材・土木関連事業にも取り組む他、清涼飲料の製造販売などにも事業拡大し、多面的な経営展開を行なっています。また、中国の紙・パルプ産業の成長や国際的な市場の広がりにも焦点をあてる他、環境や資源問題にも取り組み、CO2対策や植林活動も行なっています。

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