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国内株式と外国株式の違い
株式に投資すると決めた人は、どの株を購入するかを悩むものですが、株にも国内株と外国株があります。国内株は文字通りに日本国内の企業の株ですが、外国株との違いはどうなっているのか、外国株を中心に解説します。
外国株のメリットとリスク

国内株を買うよりも外国株を買うメリットはズバリ「選択肢の広さ」です。株式投資の目的は購入した会社がいかに成長するかという「成長企業の目利き」が重要ですが、海外にはユニークな企業や新しい株式会社などが生まれています。そのため、日本国内だけでなく世界に視野を広げることで、最適な投資先が見つかりやすくなるでしょう。また、日本の国内株以上に配当の利回りが高い企業があるのもメリットです。
しかし、外国株の場合には、株価の変動に加え「為替変動リスク」も考えなくてはいけません。例えば、業績が安定していると思われる韓国・サムスンの株を保有していた場合、株価自体が安定していたとしても、韓国ウォンが下がってしまえば、元も子もありません。さらに、株価はその国の経済・政治状況に影響されるので、株価自体も下がるとなると、ダブル・デメリットということにもなりかねないので注意が必要です。こうしたリスクを「カントリー・リスク」と呼びます。このように国内株にはないメリットとリスクが外国株にはあるので、取引はより慎重に行なう必要性がありそうです。
3種類ある外国株の取引方法

日本国内で外国株の取引をするには3種類あり、リスクやメリットにかかわる特徴がそれぞれにあります。
外国委託取引

外国委託取引は、証券会社に海外の企業の株式を買う委託注文を出し、海外の証券取引所で直接取引する方法です。基本的に現地の通貨による取引となるので為替リスクを伴いますが、国内株式と同様に直接証券取引所と取引するので、指値注文ができるというメリットがあります。ただ、国内取次ぎ手数料などの手数料が必要なので、割高になるのが特徴でもあります。
国内店頭取引

国内店頭取引は、海外の上場企業を対象に、投資家と証券会社の間(国内)で売買を行なう方法です。外国委託取引とは異なり、海外の証券取引所で株を購入するのではないので、株価は売買される時点で決定されてしまいます。そのため指値注文などを出すことができません。ただし売買価格に手数料などが含まれることから、外国委託取引よりも安価で株を購入でき、注文がその日のうち成立するという特長があり、初心者には取引しやすいとされています。
国内委託取引

国内委託取引とは、日本国内の証券取引所に上場されている外国企業の株を売買することです。こちらは、日本の株式と同様に扱われ、円建てで売買ができるため、為替リスクを避けられるのが特長です。ただし、銘柄が制限されるため、外国株取引のダイナミックさに欠けるという点もあります。
外国株の取引には、十分リスクに気を付ける必要がありますが、このように、いくつかの取引を組み合わせていくと、リスクヘッジとなるので、いろいろ勉強すると楽しいかもしれません。