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中長期投資を目指す
株式投資を行なう場合、多くは「短期投資」と「中・長期投資」の2通りに分かれます。ここでは中長期投資について解説します。
中長期投資の特徴

個人投資家が株式投資を行なうには、株価の高い大型株よりも、そんなに知名度は高くないが成長が継続して見込まれる企業の小型株を運用するスタイルが人気です。そのためには、短期投資ではなく、その銘柄を中長期的に応援するような投資方法が必要となってきます
中長期投資では、「数ヵ月から数年」を中期投資、「数年から数十年」を長期投資と呼ぶことが多く、短期間の利益にこだわることなく目標などを定めながらじっくりと運用できるという特徴があります。また、確実に得られる配当や株主優待などインカムゲインは、短期投資にはないメリットでもあります。中長期にわたり、短期投資に比べ手数料が格段に安いというメリットもあります。
経済・政治の長期展望をにらみつつ、副業で運用するのがオススメ

中長期投資は、日中は会社勤めをしている人など、株価の動向を常に注視できない人向けの投資法です。そのため、副業で株式投資を行なうことの多い個人投資家に人気です。ただし、株式投資には元本保証がないため、極端な話、投資し続けてきた企業が倒産や経済犯罪などを犯した場合には、長い間投資し続けてきた努力が水の泡となりかねません。その場合には大きな損失を被る場合もあります。そのため、投資先の選び方が短期投資よりも重要になってくるでしょう。
投資先の選び方のひとつに「政治経済の展望」という大局から考える方法があります。例えば、2013年にアベノミクスと呼ばれる規制緩和が行なわれるまで、日経平均株価は低迷していました。低迷している時期には、日本企業の株を買うのはリスクが高いので、外国企業の株を買う方が安全だという見方が強まりますが、投資家の中には、民主党政権はいずれ支持率を失い、いずれ政権交代が行なわれ金融政策が変わるという展望を持っている人にとっては、日経平均株価の低迷時こそが買い時でもあります。
また、この考え方を各業界に当てはめて、日本の製造業界の動向やIT業界の動向などを長期的に鑑みて、より有利であると考えられる業界の銘柄を選択することが肝要となります。
さらに、これを企業単位で考えることで、「成長株」を見極めることができます。例えば、会社四季報などから、健全かつ安定的な成長が見込める優良企業を把握しておけば、現在は赤字経営だがもうすぐ黒字に転換できそうな企業などが見えてくることがあります。その場合には「市場は、本来の企業価値よりも低く評価されている」と判断できるので、中長期で考えれば投資先には適しているということが言えます。
逆に、現在保有している企業の株が中長期展望に立ってマイナス要因があるのであれば、早めに損切りを行なうことが重要になってきます。このように中長期投資の場合には「長い目での先見性」が大切となるので、日々の経済ニュースや株価動向を勉強することで、投資家としての目が養われていくことになります。