上場企業・上場会社情報
会社四季報の見方
会社四季報は、東洋経済新報社が発行している企業ハンドブックで、会社の業績予想や財務情報、株主情報など、日本の企業情報が詰まったデータ本です。投資の他にも就職活動やビジネスでも活用されています。ここでは、会社四季報の重要な項目について解説します。
証券コード

証券コードとは、銘柄を識別するために与えられた四桁の番号です。これにより類似した社名などを区別します。
特色・連結事業

【特色】には、企業の具体的な特徴が書かれてあり、業界内でのポジションや簡単な企業の略歴などを知ることができる他、その企業の得意分野が分かります。また、【連結事業】の欄には、子会社を含めたグループ全体の特徴が書かれています。同じ欄に【海外】【輸出】【貿易】という項目の数字は、売り上げに対する海外比率を表しており、この数字が高ければ海外依存度が高いため、為替の動きに左右されやすい企業だということが分かります。
記者の所見

会社四季報の中で、一番重要視されているのが記者のコメントです。東洋経済新報社の記者が取材・執筆をしていて、今期や来期における見通しについて寸評しています。記者は企業に対して良いコメントばかりを書くのではなく、あくまで客観的な立場から、独自の見解を導きだして評価しています。また、【 】でくくられる見出しにも重要な意味合いがあるので、個人投資家の人は、この項目はじっくり読みたいところです。
財務

企業の総資産やキャッシュフロー、負債などが書かれており、会社の規模を知ることができます。中でも重要なのが「株主持分比率」で、これは自社で持つ資産の割合を示す「自己資本比率」と同じで、この数字が高い程、企業経営が健全だということが言えます。
業績・配当

年度末ごとに、営業収益や経常収益などを複数年分掲載しています。この業績の推移を見ることで企業の成長性を知ることができます。中でも、【配当】の項目では、配当金の変動に注目し、投資するに値するかどうかを見極める重要なヒントになります。
時価総額

様々な、株価指数に用いられる時価総額は、現時点の企業の価値を見極めるのに重要な指標だと言えます。時価総額は分かりやすく言えば「今、その企業を買収するとしたら、おおよそいくらになるのか?」ということになります。また、計算式は「株価×発行株式数」となります。
格付

【格付】という項目では、「AAA」を最高ランクとして、「AA」や「A」など少なくなる程ランクが下がっていることを表します。格付は、株式投資において重要な分析法であるファンダメンタルズ分析に必要となる情報なので、押さえておきたいところです。また、格付け機関についての表記は、[SP]がスタンダード&プアーズ、[M]がムーディーズ、[RI]が格付投資情報センター(R&I)となっています。