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円高・円安を把握する
FXを始めるにあたって、理解しておかないといけないのが「円高・円安」です。
数字だけを見ると、勘違いしやすい円高・円安

例えば1ドル=100円を基準にした場合に、1ドル=90円、1ドル=110円のどちらが円高なのかを間違う人も多いようです。答えは1ドル=90円が「円高」なのですが、100から90に値が下がっているのだから、円安なのでは?と勘違いしてしまうことが多いようです。この勘違いを払拭するには、「物を買うとき」に置き換えて考えると理解が早くなります。例えば、アメリカで1ドルのパンを買うときに、通常は1ドル=100円であれば、100円で買うことになります。そこで、1ドル=90円になったときには、1ドルのパンは90円で買えることになります。つまり10円分だけ「日本円の価値が高まった」ので「円高」と呼んでいます。この逆が「円安」となります。つまり、円としての数字が上がるのが円高ではなく、「円の価値が高まること」を円高と呼びます。
円高・円安の基準値はいくら?

では、いくらから「円高」と呼び、いくらから「円安」と呼ぶのでしょうか。その基準値はいくらと定まっているのかと言えば、変動為替相場において、基準値は存在しないというのが事実です。多くの人が、先程の例のように1ドル=100円換算をしがちですが、一般的な「円高」「円安」というのはあくまで"傾向"を表しています。ただ、企業などでは、製品や商品の基準価額を定めているので、その基準値によって円高、円安かが決まります。また、経済的な観点では、過去3ヵ月の平均レートを基準値に考えることが多いようです。つまり、為替全体的には「円高」「円安」の境目となる基準はなく、為替を扱う立場から考えることが必要で、同時に、FXを始める人にとっては、取引を始めた時点が基準値になります。
円高トレンドとなる理由

アベノミクスによる金融政策で円安になったと言われている昨今ですが、総体的な金融相場で考えると、近年はずっと円高傾向が続いていると言われています。この円高傾向は主に投資や投機による資本取引が主な原因とされており、FXを含む投資も含まれています。FX業界では日本は世界のトップレベルで、2013年第一四半期において、世界のFX会社における取引高の1~3位を日本の会社が独占しました。また、円高傾向は日本円が海外の投資家からもたくさん買われている証拠であり、日本経済がいまだに強いと思われていることでもあります。ただし、円高傾向が続くということは、ドルなどを購入している人にとっては、損をすることになるため良い傾向ではありません。ただ、FXでは外貨を購入することからスタートすることもできる他、外貨を「売る」ということも可能なので、このようなFX人気が日本で続いていると考えられます。